Merit
推奨販売
メリット
スーパーなどで行う試食販売は、商品のおいしさを実体験してもらうことで、消費者の購入意欲を高める販促方法です。試食販売を導入しているにもかかわらず、売上が伸び悩んでいる店舗では、間違えた方法で行っている可能性も。試食販売を成功させるためのノウハウと、必要となる推奨販売員のスキルについて詳しく解説します。
試食販売の最大のメリットと言えば、「おいしさ」を体験してもらえることです。人が「おいしい」と感じたとき、その情報は一瞬にして脳にインプットされます。「おいしい」体験は消費者の購買欲求を刺激し、売上アップへと繋がるでしょう。
試食販売は店頭販促のなかでも最も単純な方法ですが、五感に訴えかける効果はどんな説明よりも説得力があります。言葉や写真では伝えられないおいしさを試食販売で体験してもらい、消費者の購買意欲を向上させましょう。
スーパーなどへ買い物に来ている8割以上の人が、その日の献立を決めていないと言います。このとき試食販売は「今晩のおかずは何にしよう」と悩んでいる消費者に対して、おいしさを体験してもらうことで、その悩みを解決させることも可能。消費者には味見をしてもらうだけではなく、調理のコツやレシピのレパートリーなど、プラスアルファの情報を提供することでさらに購買意欲を高められるでしょう。
人は感動したとき、他人とその感動を共有したくなる習性があります。試食販売で「おいしい」と感じた消費者は、その情報をさまざまな方法で発信しようとします。友人との会話のなかで伝えたり、TwitterやFacebook、ブログなどのSNSで発信したり、口コミサイトに投稿することもあるでしょう。試食販売はその日その店舗の売上をアップさせるとともに、「おいしい」という消費者のリアルな評価によって、より多くのファンを獲得する効果も期待できるのです。
アウトソーシング会社が行った試食販売についてのアンケートによると、勧められたときに約80%の人が受け取ると言います。また、これまで試食をきっかけに購入へ至ったことのある人は99%と高い結果に。さらに、その後もその商品を継続して購入している人は60%以上となっています。この結果からも、試食販売は実施日の売上を向上させるのはもちろん、ファンを獲得して継続的な売上向上が期待できると言って良いでしょう。
試食販売を受け取った理由としては「商品自体が魅力的だった」と回答した人が約72%と最も多く、次いで「マネキンさんの声かけが良かった」が約45%となっています。
一方で受け取らなかった理由としては、「試食すると購入しなければならないと思ったから」と答えた人が約55%と最も多い結果となりました。商品がおいしそうであれば高確率で受け取ってもらえますが、マネキンさんやその場の雰囲気も重要であることが分かります。
売上アップするためには、やってはいけない試食販売方法があります。ひとつに、マネキンさんを配置しない無人の試食コーナー。試食し放題であると、消費者にとってその商品は「購入」の対象とはなりません。場合によっては空腹を満たすだけのものになる可能性もあります。味見をしても記憶に残ることはないでしょう。
またマネキンさんを配置しても、調理だけで接客をしない販売方法も同様です。商品説明をしながら顧客とコミュニケーションを取ることが重要になります。
アンケート結果からも、試食販売では受け取ってもらう数に比例して購入率が高くなることが分かりました。では、より多くの人に受け取ってもらうためにはどうしたら良いのでしょうか。
まずは消費者にとって興味のある商品であることが第一ですが、無人や接客をしない試食販売では意味がありません。消費者が話しかけやすい雰囲気づくりや、興味を持ってもらえるような声かけがポイント。そのためにも試食販売にはスキルの高いスタッフが必要となってきます。