Merit
推奨販売
メリット
チラシやクーポンを配布しても、なかなか顧客がリピーターとして定着しないことを悩んでいる飲食店も多いようです。飲食店の集客は、2度目以降の来店を視野に考えることが重要。セールスプロモーションを行ううえで気をつけたいのは、単発的な集客で終わらせないことです。新規顧客を獲得するために効果的な販促方法をご紹介します。
飲食店情報サイトが行ったアンケート[注1]によると、飲食店経営において最も多い悩みは「集客」となっています。
赤字店の約98%という高い数値は当然ですが、特筆すべきは黒字店でも「集客」をいちばんの課題としていました。人材の採用や教育についても約50%の店舗が課題としていますが、集客の悩みは大きく上回っています。赤字店も黒字店も飲食店を経営していくにあたって、集客に重点を置いていることが分かるでしょう。
参考文献
【注1】Foodist Media:飲食店経営者の「年収」や「悩み」をアンケート調査。赤字店の98.1%が「集客力」に課題 情報提供最も簡単で手っ取り早い販促として、折り込みチラシによる配布という方法があります。しかし。チラシの反応率はせいぜい0.1~0.2%程度と言われるほど低いもの。販促方法としてコストがかかる割に、決して効率が良いとは言えず、客単価の安い店では利益が出にくいことが欠点です。また一時的に客足が増えたとしても、リピーターとしての定着率が低いことも問題でしょう。
お店を探す際、若い人を中心にグルメサイトを利用する人は増えています。しかしグルメサイトへの広告掲載はメリットだけではありません。グルメサイトを経由して来店した顧客は、リピーターになりにくいというデメリットがあります。また、インターネットをあまり利用しない高い年齢層をターゲットとしている飲食店の場合、広告の効果は薄いかもしれません。
高級飲食店がフリーペーパー誌にクーポン付きで広告を掲載し、失敗した事例をご紹介しましょう。
広告を掲載している期間中、クーポンを利用する客が増えたものの、リピーターとして定着することはありませんでした。クーポンを利用する客は、「値引き」だけが目的であるケースが多く見られます。高級店であることに加え、不特定多数の消費者が手に入れられるフリーペーパー誌でクーポンを配布したことが、その場限りの集客で終わってしまった失敗例です。
失敗事例からも分かるように、販促は一時的な集客ではなく、リピーターを増やすことを前提とすることが重要です。「10%OFF」「全品半額」などのクーポンは、短期的な反応率は高くなるかもしれません。しかし、その日だけ安ければ良いと考えるクーポンハッカーばかりが来店し、リピート率は上がらないことが予想できます。解決策として次回利用できる半額券や金券を配ったり、ポイントカードを発行したりと、再来店してもらえるような工夫が必要です。
チラシやクーポンを配布する際に気をつけるべきことは、ターゲットを明確にすることです。手配り、ポスティング、新聞の折り込みチラシなどの配布方法がありますが、信用度が高いのは新聞折り込みだと言います。配布エリアを限定することができ、的確なアプローチが可能。しかし、新聞を購読している年齢層を考慮する必要もあります。
また飲食店のチラシは土曜日や日曜日、クリスマスなどのイベントに合わせて配布するのが有効的です。
比較的若い人をターゲットとした飲食店は、インターネットを積極的に活用しましょう。パソコンや携帯電話が普及した近年では、お店探しにインターネットを利用する人が多くいます。飲食店の検索サイトに広告を掲載するほか、ホームページの作成、SNSで情報を発信するなど方法はさまざま。ただし、検索サイトによって広告費や掲載回数もまちまちです。サイトに登録する際には、十分に検討するようにしましょう。
飲食店において重要なことは、顧客に「また来たい」と思ってもらうこと。再来店してもらえるかどうかのキーポイントとなるのは、ズバリ「接客」です。料理のクオリティや値段ももちろん大切ですが、スタッフの気配りや接客態度は、「また来たい」あるいは「もう来たくない」と感じさせる両方の大きな要因となります。 このようにセールスプロモーションの効果を最大限にするためには、スキルの高い推奨販売員が必須と言えるでしょう。