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POP広告
商品やメニューなどに貼られた手書きPOPは、お店に親しみを持ってもらったり、製品に興味を抱いてもらったりするために効果的です。しかし、手書きPOPに何を書いていいかわからない方や、おしゃれなPOPが作れないという方もいるでしょう。そこで、手書きPOPを作る際に意識しておきたいポイントと、簡単にステップアップできるコツについてまとめました。
デザインにこだわって作られた手書きPOPは、華やかで目を引くものです。そのため、お店自体の雰囲気づくりにも役立ちます。
手書きPOPを作ることで、お客さんに「お店で働いている人の様子」を伝えることもできるでしょう。お店やそこで働く店員に対する親近感を抱いてもらえれば、集客率もアップするはずです。
既存のフォントやイラストに頼らない手書きPOPは、そのお店らしさや、お店独自の魅力を伝え、ほかと差別化を図るのに役立ちます。
魅力的な手書きPOPを作るためには、デザインにもこだわる必要があります。ただ手書きで商品説明をしただけのPOPでは、魅力的とはいえません。そうならないためには、人を惹きつけるデザインやポイントがどこにあるのかを意識してPOPづくりをしなければならないのです。ワンランク上の手書きPOPを作るためのポイントをおさえておきましょう。
手書きポップには、おしゃれさやセンスが大切です。しかし、そこにこだわりすぎてしまうと、「デザイン性ばかりが高くて訴えたいことを伝えきれていない」という失敗につながることも。手書きPOPを作る目的は、あくまでもお客さんに商品やサービスの魅力を伝え、購買意欲を高めることです。その目的を見失わないようにしてください。
たくさんの色を使ったPOPにすれば、おしゃれさがアップしたり、パッと目を引くデザインが作りやすかったりするでしょう。しかし、POPは芸術作品ではありませんから、デザインが一番印象に残るようではいけません。訴えたいポイントを考えて、シンプルな配色でまとめたほうが、見せたい部分を強調しやすいです。
手書きイラストを使ったり、手作り感のある変形POPや飾り付きのPOPなどを作ったりすることで、よりお店に親近感を抱いてもらいやすくなります。
販促用の素材を印刷して貼り付けただけのPOPと、手作り感あふれる切り張りや手書き文字を使ったPOPでは、どちらが「作った人」の存在を感じやすいでしょうか。多くの人にとって、手書きのPOPの方が「作った人の存在」をより感じさせるデザインであるはずです。このように、手書きPOPは、見る人に作り手の存在を意識させ、親近感を抱かせるのに役立ちます。
「手書きのPOPが作りたいけれど、どうやって作ればいいかわからない」という方は多いでしょう。そのような方におすすめしたいのが、「枠やラインを使いこなす」という方法。商品名や金額を書く際に、ラインや枠を組み合わせればおしゃれな手書きPOPができあがります。例えば、以下のポイントに気をつけるだけでも、ぐっと印象が変わるはずです。
・文字を枠で囲う
・文字の下にラインを引く
・背景に斜めラインなどを引くことでデザイン性を出す
枠やラインを上手に使って、簡単に手書きPOPを作りましょう。
手書きPOPを作るとき、イラストを使わないということはできても、文字を書かないというわけにはいきません。文字は、商品情報をお客さんに伝えるために必ず必要になるものです。だからこそ、文字の書き方や装飾には十分こだわってPOPを作るようにしてください。
あまりこだわった文字を書くのが得意でないという方にもおすすめの方法です。線の始点と終点にラインや点などのアクセントをつけることで、簡単におしゃれさを出すことができます。
このような文字を書くときは、細いペンがおすすめです。シンプルな文字をベースに、線、点、星やハートといったマークをつけ足していくことで装飾します。
筆文字は、凝ったデザインやイラストなどを加えなくても、それだけでおしゃれで見ごたえのあるものです。これは、墨の量によって濃淡や線の太さに変化が生まれているからでしょう。
手書きPOPでも、インクの量や線の太さを調整することで、文字そのものにデザイン性を持たせることができます。和風テイストにしたり、丸みを帯びたかわいらしい雰囲気にしたりすることで、より手作り感の高いPOPが作れるはずです。
細いペンで書いた文字を後から太いペンでなぞることでアクセントをつけることもできます。最初にベースの文字を書いてから装飾を足していく形になるため、太さを変えながらバランスよく文字を書くのは難しいという方でも取り組みやすい方法です。ポイントは、「横棒すべてを太くする」といった法則性をあまり持たせないこと。ランダムに太さを変えていったほうが動きが出て、面白みのあるPOPが作れます。
パソコンなどのワープロソフトにも、「飾り文字」という機能があります。「太字」「斜体」「影文字」「アンダーライン」など、文字に後から飾りを付けて装飾させる手法です。
手書きPOPでも、このような装飾を使って文字を飾ることができます。文字をあえて斜めに書いたり、影を付けたりすることで目立たせることが可能です。
POPに書く内容が「商品名」と「値段」だった場合、商品名をメインに据えたPOPは、「何を売っているのか」を強くアピールするものになります。なかなか手に入らない限定品が入荷した場合や、テレビなどで話題の商品の売り場をアピールしたいときは、商品名を目立たせましょう。
スペースの使い方の目安としては、POP全体の3分の1程度を使って商品名を書くのがおすすめです。余白や文字のサイズを調整することで、印象が大きく変わります。いろいろなパターンを試してみましょう。
価格がメインのPOPは、スーパーなどでもしばしば目にするものです。陳列棚を見れば商品がわかる場合や、安売り商品を売り出す場合などにおすすめ。実際に作るときは、「円」や「税込み」などの文字を小さくして数字が目立つようにしたり、文字の行幅をあえて変えることで変化を持たせたりといった工夫をしてみましょう。文字組を調整することで、ずらずらとした単調な印象になってしまうリスクを軽減できます。
POP広告の最終的な目的は、商品をお客さんに買ってもらうことです。しかし、そのためには、まず、何をアピールすることで購買意欲につなげたいのかということを考える必要があるでしょう。「有名ブランドの新商品である」「人気テレビ番組で紹介された」「健康にいい」「季節のイベントに最適」など、それぞれの商品をアピールするための切り口はいろいろとあります。まずは、その中から何を訴えていきたいのかを考えてみてください。
ラウンダーは、その商品の魅力やアピールポイントをたくさん知っているはずです。しかし、そのすべてをPOP広告でお客さんに伝えるのは不可能だと思っておいたほうがいいでしょう。POP広告に盛り込める情報量は限られています。あまりにたくさんのアピールポイントを並べ立てると、主軸がぶれてしまい、魅力があやふやになってしまいかねません。POP広告を作るときは、アピールポイントを絞る必要があるのです。
商品そのものをアピールする場合におすすめなのが、わかりやすくお得感や手軽感などの魅力を押し出していく方法です。「今なら1本増量中!」や「30品目が1食でとれる!」など、具体的な数字を使ってアピールしてみましょう。
「海外セレブも愛用!」「今SNSで話題の大ヒット商品」など、商品の付加価値になるような情報をPOP広告に書くことで興味を引くこともできます。メディアで紹介された、著名人が愛用しているといったポイントは顧客の心を掴みやすいのでおすすめです。
文字だけの広告よりも、カラフルな写真やイラストが入った広告のほうが、見る人の視線を惹きつけやすくなります。珍しい食材であれば、どのような料理に向いているのか具体的なレシピとともに料理写真を掲載してみると良いでしょう。また、ピクニックや運動会、お花見などのイベント向きアイテムの場合は、利用シーンの写真やイラストを添えてみてください。自分で写真やイラストを用意するのが難しい場合は、商用可能なフリー画像を利用するのが便利です。
擬音語とは、「サクサク」「もちもち」「ふわふわ」といった、食感や触り心地などを示す言葉です。実際にそのような音がするわけではありませんが、商品の特徴を示すのに便利ですから、使ってみましょう。隠喩は、「天使の触り心地」といった表現のことです。このような表現上のテクニックを上手に使うことで、より魅力をわかりやすく伝えることができます。しかし、失敗するとかえってわかりにくくなるため、無理な使用は控えましょう。
商品には、それぞれ独自のこだわりや売りとなるポイントがあるはずです。しかし、それは必ずしも目に見えるものだとは限りません。「生産地にこだわった」「秘伝のレシピ」など、目に見えないこだわりもたくさんあるでしょう。そういうときは、POPを使ってアピールポイントの説明をしてみてください。また、サービス面についても目には見えませんから、「単品追加OK」「おかわり自由」など、ユーザーのプラスになるようなサービスをアピールするのもおすすめです。
お洒落なフォントやイラストなどを多用したPOP広告は、完成度の高いものになる確率が高いでしょう。しかし、その反面、かえって目が滑ってしまう恐れもあります。一方、手書きのPOP広告は、デザインやレイアウトにこだわらないとただの不愛想な張り紙になってしまいますが、細部にまで気を配って作れば、温かみのある魅力的なものになるはずです。手書きなら短期間で張り替えることになる季節イベントのPOPなども気軽に作れますから、ぜひチャレンジしてみてください。