【特集】
覆面調査
(ミステリーショッパー)
で現場のハード改善
Extra
チェックすべきは調査員の育成
小売店や飲食店では、本部決定事項が実際に機能しているのか、売り場がどのような状態になっているか、継続的にチェックをする必要があります。しかし、全国の店舗の実態を把握するとなると、一筋縄ではいきません。そこで役立つサービスが覆面調査員(ミステリーショッパー)になります。覆面調査員を派遣する業者は幾つか存在しますので、今回は業者の選定方法をまとめました。大まかな基準は、いかに各社が覆面調査員を確保し育成しているか。以下には詳細をまとめましたので、ぜひともチェックしてみてください。
覆面調査員(ミステリショッパー)に求められる能力は、極めて広範囲にわたります。覆面調査員は一般の顧客のふりをしてお店に訪問し、サービスの実態を調査、報告する人材。従業員に気づかれないように振る舞う演技力はもちろん、一般消費者の目でサービスを体験しながら、専門的な知識を持って深く現場を洞察しなければいけません。
一般消費者の目線は覆面調査員にとって、忘れてはいけない視点になります。クライアント企業の側は「リアルな顧客の声」を求めますから、覆面調査員は仕事とはいえ、本物の「ユーザー」として店舗に訪問したときの感覚的、直感的、主観的な感想を、レポートに確実に反映させる必要があります。
しかし、単なるユーザーの視点だけでは、お店の評価が感覚的、直感的、主観的に偏りすぎてしまい、見方も浅くなってしまいます。調査員がアマチュアでは、クライアント企業の求めるチェックポイントを全く反映しない、誰でも答えられる範囲のレポートしか上がってこない心配も出てきます。覆面調査員は小売業や飲食業に習熟した上で、専門的なチェックを入れられるスキルも必要になってきます。
覆面調査員として活動を開始したばかりの人材の多くは、一般消費者の目線と、プロの調査員の視点を併せ持っていません。演技力も未熟で、覆面調査員が頻繁に入っている小売店や飲食店では、従業員に見抜かれてしまうという事態も頻繁に起こっています。その意味で、覆面調査員の派遣を業者に依頼する場合には、各業者が覆面調査員を募集した上で、どのように教育しているか、どのような人材育成の制度を用意しているかをチェックする必要があります。
教育・研修ができていない業者から派遣される覆面調査員の場合、人材の質がバラバラで、毎回狙ったような調査を行ってもらえないような心配も出てきます。業者選びでは所属する調査員の人材の質に注目したいです。
所属する覆面調査員に対して、一部の派遣業者は対面、オンラインなどを組み合わせて効果的な教育を行っていますが、独自の評価制度を導入して、登録スタッフのモチベーションを高めているケースもあります。例えば覆面調査員のランク制度。メディアフラッグやショッパーズアイといった企業が導入しているように、調査員をランク分けして、優れた仕事をした調査員をランクアップさせるという制度を採用している企業もあります。この手のランク制度は、自然と調査員の自己研さんを生みます。
教育体制の特徴
スタッフのモチベーションアップにつながるように、全国に25万人所属する調査員は、ランク制度によりランク分けされています。その中から調査内容に応じて最適な人選が行われ、教育社員が案件ごとに登録スタッフに対して対面、Web、動画、電話を組み合わせ研修・教育を行っています。
教育体制の特徴
調査日を守っているか、調査内容は誤りなく遂行しているか、フリーコメントは充実しているか、現場が改善しやすい形でコメントが上げられるか、誤字脱字がないか、どれだけの調査数を行ったかなどを総合的に会社が判断して、登録スタッフのランク分けを行っています。
プライバシーマーク取得、ミステリーショッパーの認証⽀援事業者として認証される上場企業になります。年間の取引が21万件という実績も見逃せません。対面やオンラインでの研修制度はありませんが、一般消費者の会員が全国に43万人と多く在籍しています。
総合情報サービスの大手企業、インテージホールディングスのグループ企業。少数精鋭の700人の専門調査員を有し、全国各地、さまざまな業種の覆面調査を行っています。
調査の質を向上させ、評価基準を一定化させるために専門調査員に独自のマニュアルを読み込ませて、調査制度の向上を図っています。
全国各地に数多くの調査員を有しているのも強みの1つです。
飲食店限定のモニターサービスを展開している企業。
アルバイト感覚で一般消費者が続々応募していますので、いわゆる一般消費者の声を聞きたい場合は、こちらを使用するのもおすすめです。
調査会社として数々の関連企業を持つ企業です。
関連会社のショッパーズアイ同様、国内最大級の11万人の調査員を抱えています。
JASDAQ上場の株式会社エイジスのグループ企業がエイジスリサーチです。
覆面調査員の採用に厳しい審査を用いており、専門調査員が調査を行ってくれます。
覆面調査員を導入する前に、そもそも覆面調査員とはどういった存在なのかを理解する必要があります。関連ページでは、覆面調査員の基礎知識をまとめました。
一般消費者の視点とプロの調査員としての視点を持ち合わせた人材がミステリーショッパーになります。覆面調査員を店舗などに導入すれば、ハード面の実態が浮き彫りになるだけではなく、自社の人材の教育につながり、モチベーションアップも期待できます。また、リピーター獲得のためのヒントを得られるようになります。
ミステリーショッパーを導入した企業にはどういった会社があり、導入企業はどのような成果を挙げているのでしょうか。
導入会社と導入経緯、導入の概要、導入の成果を幾つかまとめましたので、チェックしてみてください。
ミステリーショッパーは消費者の目線で特定の業者のサービスを体験・評価し、その結果を依頼主に報告する調査員のことです。サービスを提供する側とされる側では立場が大きく異なるため、自社の課題や問題点はなかなか把握できません。
ミステリーショッパーを利用することで、一消費者の忌憚のない意見を聞くことができます。顧客満足度向上による集客率アップやリピーターの増加、自社の改革のためにもミステリーショッパーの導入を検討してみて下さい。
ミステリーショッパーの調査は調査シートに基づいて行われますが、その項目は大きく分けると入店前・入店時・サービス提供時・会計時に分類できます。また、その他の項目として電話対応や衛生面などがチェックされる場合も。
お店の印象やスタッフの対応など細かくチェックがなされ、自分たちでは気付かなかったような店舗の改善点が判明するでしょう。この記事では、それぞれのシーン別にミステリーショッパーのチェック項目内容を詳しく解説していきます。
ミステリーショッパーに依頼する際、気になるのが費用のことでしょう。1店舗あたり3万円前後が一般的な相場とされています。ただし、調査票の内容や希望する調査員の属性によっては相場以上の費用がかかることもしばしば。具体的な費用の内訳は、調査票設計費、スクリーニング費、データ集計費、レポート作成費、調査実費、管理費などです。これらの費用について詳しく解説したうえで、調査費用を削減するためのポイントをご紹介します。