ピーチジョンのLOVE POTION問題から考えるラウンダーの仕事

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コラム

困った顔の女性

広告表現ひとつで
大きな炎上につながるリスクも

2019年1月、ピーチジョンの健康補助食品「LOVE POTION」の広告表現に批判が殺到しました。話題の論点となったのは「こっそり飲ませる」という表現です。

今回のケースでは、商品コンセプト自体の問題を指摘する声もありますが、広告表現ひとつで大きな炎上につながるリスクは他人事ではありません。ラウンダーとしてPOPを作る際、話題性と同時に注意しておきたい表現を解説します。

炎上につながりやすい表現

POP作成において、気を付けなければいけない表現とはどのようなものでしょうか。大きく2つに分けて、注意すべき表現例を見てきます。

性的な表現

老若男女問わず目にする広告で、性的な内容を思わせる表現は不適切だといえます。これまでにも女性の唇をアップにした広告などが、性的との批判を受け話題になりました。数多く存在する広告のなかで「奇抜さ」や「存在感」を出すことは大切ですが、行き過ぎたメッセージは逆効果となってしまいます。

差別表現

差別表現については少々複雑です。一言で「差別」といっても、男女差別や宗教の差別、文化の差別や人種、さらには世代の差別までさまざまな内容が挙げられます。女性の社会進出が一般的になった現代において、偏った男性らしさ・女性らしさを前面に出すような広告は避けなければなりません。

今なお見受けられる「男性は働き、女性は育児や家事に専念する」といった表現も、ときには批判の対象となるでしょう。また子ども向けの広告でも、「ブロックや車のおもちゃは男の子」「おままごとセットや人形は女の子」のように、性別で決めつける表現は避けたほうが無難です。

人種や宗教的差別を連想させる話題も、非難の的となりやすい傾向にあります。世界の子どもたちが写っている広告で、白人と黒人の立ち位置が問題になったケースや、「クリスマスはキリスト教の文化であり、大々的に取り上げるのはおかしい」といった指摘もあるようです。

最近ではテレビCMやチラシ以外に、ネットでのPR動画も広く普及しました。テレビに比べて比較的簡単に掲載できることもあり、さまざまな企業が広告を打ち出しています。しかし上記のような内容を取り上げれば、当然ネットであろうと炎上の対象となりかねません。その他メディア同様、老若男女が見ることを意識したうえで、表現を選ぶ必要があります。

結論

ラウンダーは一人で動くことも多く、厳しいチェックを設けるには難しい部分もあります。とはいえ話題性を意図したつもりが、避難殺到を招くような事態は避けたいもの。極力きわどい表現は排除するとともに、必要に応じて店舗担当者にもチェックを依頼するなど対策をとりましょう。

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